喫煙習慣と受動喫煙について

生活習慣病にはさまざまな病気があり、日本人の3分の2が生活習慣病で亡くなっています。早期発見、早期治療をするためにも、病気についてよく知ることが大事です。
常見医院では特に力を入れて診療を行っております。

生活習慣病にならないための7つの健康目標を紹介します。

健康的な食生活のイメージ
  • (1)適正な睡眠時間
  • (2)喫煙しない
  • (3)適正な体重を維持する
  • (4)過度の飲酒をしない
  • (5)定期的にかなり激しい運動をする
  • (6)朝食を毎日食べる
  • (7)間食をしない

主として食習慣がくずれると2型糖尿病、肥満、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症、循環器疾患(狭心症、心筋梗塞)、大腸癌を発症し、運動習慣を欠くと糖尿病、肥満、脂質異常症、高血圧などが発症しやすくなり、喫煙により肺癌、循環器疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患、肺気腫)などを発症するようになります。

高血圧について

わが国の高血者は約4,000万人いるといわれています。
人の身体を考えてみますと、心臓のポンプ作用により動脈を通じて、全身の臓器に血液が循環しています。その血液の循環のためには、ある程度の圧力が必要ですが、高血圧症は圧力が必要以上に高まっている状態です。圧力が高過ぎると、その圧力を受けている心臓と動脈の老化(動脈硬化症)が進みます。

血圧測定のイメージ

人生80年の時代です。その年齢まで健康で長生きするには、日頃から心臓や動脈にかかる圧力を正常化して、老化を防ぐことが重要です。

糖尿病と同様に血圧が高くても、自覚症状のない人が大部分です。常見医院では高血圧治療の一環として、家庭血圧を毎日2回測定し、記録してもらっております。
2週間や4週間に1回だけ診察室で測定する血圧値よりも、毎日2回の家庭血圧値の方が、高血圧の治療に大きな意味を持っているからです。一般に家庭血圧値は、診察室血圧値よりも少し低く、正常値は120/80未満であり、135/85以上は高血圧と考えることが多いです。

「一度高血圧の薬をのむとずっとのみ続けなければならないから、少し血圧が高くても薬はのまない」という方がいますが、これは大きな間違いです。なぜなら将来の血管の老化、すなわち動脈硬化症を防ぐためには、今薬をのんで早期から血圧を下げておく必要があるからです。そして薬を上手に選べば心配するような副作用はないと言えます。

当院では家庭血圧の測定、薬の選び方など患者様の立場に立って、話をさせていただいております。どのようなことでも、お気軽に相談して下さい。

糖尿病(2型)について

ここで糖尿病というのは生活習慣などに起因する「2型糖尿病」のことです(1型糖尿病はウィルス感染等生活習慣とは無関係に発症します)。

人口の高齢化と相まって、糖尿病(2型)を発症する数が増えています。糖尿病は血糖が高くなる病気です。しかし血糖が高くなっても、本人には全く分かりません。症状は全くないのです。

職場の健康診断や住民検診では、検診項目に血糖が含まれているので、そこで発見されることが多いわけです。苦痛がないからと言って、治療をしなければどうなるでしょう。糖尿病の初期段階から発症してくる動脈硬化症を始めとする糖尿病性合併症が着実に進行します。

ビール(コレステロール)のイメージ

更に糖尿病の罹病期間が長くなると糖尿病性網膜症(年間の失明者4,000人)、糖尿病性腎症(年間1万5000人が人工透析に入ります)、その他糖尿病性神経障害にもなります。

糖尿病治療の目的は、以上のような合併症を防止することにあります。そのためには早期の発見と早期からの治療が欠かせません。治療法としては、初期には運動療法や食事療法だけの段階から、内服薬治療を加える、またインスリン治療を加えるというようにいろいろあります。

メタボリックシンドロームについて

内臓脂肪(腹腔内脂肪)の蓄積の度合いを数値にあらわし、それに加えて「中性脂肪・コレステロール」「血糖」「血圧」の値を含めて判断する、【生活習慣病予防の指標】です。

下記の【表1】をご覧ください。
条件1〜4のうち、1は基本条件です。1の条件に合う人の中で、2,3,4の3つの条件のうち2つ以上当てはまる人がメタボリックシンドローム(以下メタボ)ということになります。

【表1】
1ウェスト周囲経男性 85cm以上
女性 90cm以上
上記に加え、下記のうち2項目以上
2中性脂肪高値
150mg/dL 以上
かつ
または
HDLコレステロール低値
40mg/dL 未満
3収縮期血圧
130mg/dL 以上
かつ
または
拡張期血圧
85mg/dL 未満
4空腹時血糖110mg/dL 以上

※1 BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m) 25.0以上肥満
※2 特定健診では4.の条件が少し違って「空腹時血糖100mg/dl以上 またはHbAic5.2以上」となっています

何が問題化というと、メタボにあてはまる人は、将来動脈硬化になる危険性が大きいのです。動脈硬化のためにおきる病気というと、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞などです。

メタボリックシンドロームのイメージ

メタボであっても、現在病気ではない人が大部分です。血圧120/85では、未だ高血圧ではないですし、空腹時血糖110も糖尿病ではありません。しかし、いずれもやや高値であることは確かです。つまり1〜4の条件(病気ではないけれどやや高値)が3〜4こ重なることが問題なのです。健康な今のうちにメタボから抜け出すと、将来動脈硬化になる可能性がなくなってくるというわけです。

では、メタボとはなんでしょう。
現代社会に特徴的な、「飽食と機械文明、車社会」の中で生まれた過栄養や運動不足によっておこる、内臓脂肪の蓄積が源流にあって、その流れの先に糖代謝異常、脂質代謝異常、高血圧等があると考えられます。

メタボになっても自覚症状はなく、しかし病的変化の流れは確かに進行し、働き盛りの時に心筋梗塞や脳梗塞などの心血管疾患を突然に発症することになります。国を挙げてメタボ対策として、特定健康診査が始まっています。

メタボより抜け出すにはどうしたらよいでしょう。それは減量と運動ということになります。気になる方は、診察を受けにいらっしゃって下さい。

慢性腎臓病(CKD)について

腎臓の働き

腎臓ってどんな働きをする臓器かご存じでしょうか。
まず血液を濾過して原尿をつくります。この原尿が水や電解質(ナトリウムとかカリウムとか)や酸やアルカリその他を分泌したり再吸収したりで最終的に排泄される尿となります。1日につき100Lの原尿が1Lの尿となります。

腎臓の不調(慢性腎臓病)のイメージ

この過程で腎臓は体のコンディションをベストな状態に保とうとします。こういう働きを恒常性の維持と言います。

腎臓が悪くなると、上に述べた働きが低下し、最終的には無くなります。腎機能低下から腎不全の状態です。

腎不全になると体の恒常性を維持できなくなるので、生きていくためには最終的に透析や腎移植という治療法が必要になります。

日本では現在透析患者さんが28万人位いらっしゃいます。日本人の500人に一人は透析を受けていることになります。その背景には慢性腎臓病の患者さんがさらにたくさんいるわけです。

慢性腎臓病(chronic kidney disease CKD)という概念

慢性腎臓病(chronic kidney disease CKD)という概念が最近とみに強調されている訳は、早期に腎臓病の診断をうけ適切な治療を早期から受けることで末期腎不全になる患者さんを減らしたいという願いがあります。
またCKDのある人はない人にくらべ心血管疾患になる危険性が3倍くらいに上がることがわかっており、心血管疾患による死亡を減らすためにも早期からCKDを治療すべきといわれています。

CKDとは要するに腎臓に関する検査でちょっとでも異常があったり、実際に腎機能(糸球体濾過量)を調べて低下している状態が続いているということです。

CKD発症の原因はなんでしょう?

加齢に加え高血圧、糖尿病、肥満、脂質代謝異常、喫煙など動脈硬化性の危険因子、そうメタボリックシンドロームが大きく関係しています。

1998年以降、糖尿病による腎不全がダントツの1位ですしさらに増加傾向を続けています。また高血圧や動脈硬化による腎硬化症は第3位でこれも増加を続けています。CKD患者さんの腎保護のためには、血糖、血圧管理、ある種の降圧薬(ARBやACE)の使用、高脂血症管理、腎性貧血改善、低たんぱく食が大事だと言われています。

早期に適切な治療を開始し、元気に長生きしたいですね。

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